「セーマンドーマン」とは海女さんの手拭いや道具に書かれている印です。
五芒星(ごぼうせい)を「セーマン」
縦五本、横四本の格子を「ドーマン」といい、
一筆書きの五芒星は無事に戻れるように、格子は多くの目で見張ってくれ、魔物を寄せ付けないという意味があります。
海女歴50年の義母は「セーマードーマー」と呼んでいました。
義母の話だと海で亡くなる海女さんもいたそうで、やはり身を守る為の魔除けが必要だったのでしょう。
写真の手拭いは紫色ですが、海女さんの手拭いは白地に紫色で記されています。
なぜ紫色なのか? 調べると
イボニシ貝からとれる分泌液でした!
食用なので、貝の身を取るのに石で潰すと紫色の汁がでます。
ワー気持ちわりぃーと思い、嫌いでしたが、それが、貝染に使われる貝紫だったとは〜
貝紫は帝王紫と言われるロイヤルブルー、高貴な色です。
小唄「むらさきの」を紹介します
小唄 「むらさきの」
紫のゆかりの色や杜若
染めてなまなか
くよくよと明け暮れ
案じて暮らすえ
ムラサキ草の根を乾燥し染めた「こい青みの紫」を「江戸紫」といいます。紫色にもいろいろあるんですね。