セーマン ドーマン

「セーマンドーマン」とは海女さんの手拭いや道具に書かれている印です。f:id:shibayukie:20230426131559j:image

五芒星(ごぼうせい)を「セーマン」

縦五本、横四本の格子を「ドーマン」といい、

セーマンは安倍清明、ドーマンは芦屋道満

平安時代陰陽師からつけられています。

一筆書きの五芒星は無事に戻れるように、格子は多くの目で見張ってくれ、魔物を寄せ付けないという意味があります。

海女歴50年の義母は「セーマードーマー」と呼んでいました。

義母の話だと海で亡くなる海女さんもいたそうで、やはり身を守る為の魔除けが必要だったのでしょう。

写真の手拭いは紫色ですが、海女さんの手拭いは白地に紫色で記されています。

なぜ紫色なのか? 調べると

イボニシ貝からとれる分泌液でした!

食用なので、貝の身を取るのに石で潰すと紫色の汁がでます。 

ワー気持ちわりぃーと思い、嫌いでしたが、それが、貝染に使われる貝紫だったとは〜

貝紫は帝王紫と言われるロイヤルブルー、高貴な色です。

小唄「むらさきの」を紹介します

 小唄  「むらさきの」

 紫のゆかりの色や杜若

 染めてなまなか

 くよくよと明け暮れ

 案じて暮らすえ

ムラサキ草の根を乾燥し染めた「こい青みの紫」を「江戸紫」といいます。紫色にもいろいろあるんですね。